お店に行くと種類様々にずらっと並ぶチョコレート菓子。手頃な価格で買えて、季節限定といった目新しさがあるので、ついつい手に取りたくなります。
当記事では入手困難なポーランド産のチョコレートを紹介します。
目次
1. ヴェーデル(E.Wedel)とはポーランドの老舗菓子ブランド
「E.Wedel(ヴェーデルまたはヴェデル、ウェデルとも呼ぶ)」とは、カロル・エルネスト・ヴェーデル(Karol Ernest Wedel)が1851年に創業したポーランドの老舗菓子メーカーです。本店をポーランドの首都ワルシャワに構え、高級チョコレート、ケーキ、スナック菓子などを製造しています。
社名はカロルの息子エミール・アルベルト・フリデリック・ヴェーデルの名前が付けられており、ロゴマークのモチーフはカロルのサインです。
1−1. ポーランド産チョコレートのパイオニア
チョコレートで有名なヴェーデルですが、創業者カロルはドイツ出身のキャンディー職人でした。ポーランド国内ではキャンディーのブランドとしても知られ、キャンディー市場におけるシェアは11.7%(2007年)を占めます。
チョコレートメーカーとしての社歴は、19世紀半ばにカロルが飲むチョコレートの店をワルシャワに開いたことから始まります。当時はまだポーランド国内にチョコレートは広まっておらず、一般の人々に広めたのがヴェーデルでもあるのです。
ちなみにポーランドの歴史にチョコレートが登場するのは18世紀。最後のポーランド国王が、宮殿から逃げ出す間際に食べかけのチョコレートを置き忘れたことから始まるといわれています。
なお、食べかけのチョコレートはクラクフの博物館に現在も展示されているそうです。
1−2. 板チョコレートの価格は1枚90〜500円
ヴェーデルの板チョコレートは、現地の様々な場所で買うことができます。価格帯も様々でスーパーマーケットなら3ズロチ(約90円)、ワルシャワ空港では19ズロチ(約500円)で店頭に並んでいるそうです。
日本国内では、129円(税別)と手頃な値段で購入できます。販売店舗についてはのちほど詳しく紹介します。
2. ヴェーデルのチョコレートは通販で購入できない
ポーランドでは国民的に親しまれているヴェーデル。しかし、日本国内にはブランド直営店舗や公式が運営する通販サイトなどはありません。
以前は、ヴェーデルを買収したロッテホールディングスがチョコレートを輸入し、全国の流通網で販売していました。現在は富士貿易株式会社が輸入し、一部の地域・店舗で限定販売されているレアな商品となっています。
2-1. 日本国内唯一の販売店舗は「ベルクス(BeLX)」のみ
2020年3月時点で、ヴェーデルの板チョコレートを実店舗で取り扱っているのは「ベルクス」です。株式会社サンベルクスが関東エリア(東京都・埼玉県・千葉県)で展開するスーパーマーケットです。
店舗によって商品のラインナップは異なるため、事前に電話で問い合わせることをおすすめします。
スーパーベルクス 店舗・お買い得情報 – 専門性追求型スーパーマーケット –
2-2. フリマアプリ・オークションで買える
先程もお伝えしたようにヴェーデルの板チョコレートは通信販売で買うことはできません。
ベルクスが近くにない場合はメルカリやラクマ、Yahoo!オークションといったサイトを経由して買うことができます。個人間の売買に抵抗がなければ、購入を検討すると良いでしょう。
3. ヴェーデルのチョコレートは50種類以上
ヴェーデルのチョコレートは50種類を超えるバリエーションがあるそうです。ここではベルクスで購入し、実食した4種類のチョコレートのレビューを紹介します。
3−1. ミルクチョコレート味
最初に食べてほしい、濃厚さと口溶けの良さを楽しめる味。なめらかな舌触りでミルクの風味がふんわりと広がります。
3−2. 64% ダークチョコレート味
ビターチョコですが強すぎる苦味ではありません。隠し味のように控えた甘さが苦味をまろやかにし、お互いを引き立てあっていて味に奥深さがあります。
3−3. ミルクチョコレート ヘーゼルナッツ味
主役を邪魔しない絶妙な大きさのナッツが、どこをかじっても当たると思える密度で散りばめられています。
甘さのベースはミルクチョコレートと同じだと思いますが、ナッツが甘さをやわらげているのか控えめに感じます。
3−4. ホワイトチョコレート キャラメル味
1番甘めで、疲れた時に食べたい味。焦がしたカラメルのような香ばしいかおりが食欲をそそります。甘味が引いた後にくる塩気がアクセントになっています。
まとめ
最後にヴェーデルのポイントをまとめます。
- E.Wedelは創業170年になるポーランドの老舗菓子メーカー
- 日本国内に直営店や公式通販サイトはない
- 板チョコレートの国内販売は関東にあるスーパーベルクス限定
外国のお菓子は甘さがくどい印象がありました。しかし、ヴェーデルのチョコレートは甘さがしつこすぎず、あと味がすっきりしている。その感動がこの記事を書くキッカケになりました。
チョコレート好きな方はもちろん、筆者のような輸入菓子に対する印象を持つ方にぜひ試してほしい一品です。そして今後ヴェーデルがGODIVAに並ぶメジャーなチョコレート菓子として日本に広まっていくことに期待しています。